『チェンソーマン』で「一番刺さったヒロイン、レゼかも…」って人、多いはず。登場期間は決して長くないのに、読み終えたあと妙に心に残る。かわいい、強い、危ない、切ない——その全部が、デンジの“欲望の物語”に一気に火をつける存在だからです。
目次
1. レゼのプロフィール(正体/特徴/立ち位置)※ネタバレ
まずは“好き”を語る前に、レゼというキャラクターを整理します。

- 名前:レゼ
- 表の顔:カフェ「二道」でバイトする、明るく天真爛漫な雰囲気の美女。デンジと雨宿りの電話ボックスで出会い、彼にとって“2人目の好きな人”になる
- 特徴:黒髪、黒のニーソ、側面にリングが付いたチョーカー(※後で“キー”になる)
- 裏の設定:ソ連軍の人体実験で“モルモット”として集められた子どもたちの一員、という背景が示される
- 正体:爆弾の悪魔(武器人間)に変身できる存在。デンジの心臓を狙い牙をむく
- 劇場版の公式紹介(表向き):「雨宿りで出会ったデンジに興味津々な謎の少女。カフェ『二道』でアルバイト」 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』公式サイト
- 劇場版情報:『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』は2025年9月19日公開、レゼ役は上田麗奈さん 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』公式サイト+1
ここまでで分かる通り、レゼの怖さって「悪魔だから」以前に、“普通の恋っぽい入口”を全力で提示できる危険人物ってとこなんですよね。
“爆弾の悪魔”の戦い方が、センスの暴力すぎる
レゼの魅力は、感情面だけじゃなくて戦闘面でも別格です。


彼女が爆弾の悪魔(武器人間)に変身するトリガーは、首の右側にあるリング(手榴弾のピンのようなもの)を引き抜くこと。変身は“首から上が爆発したあと”に衣装が生成される——って説明されていて、文字だけで怖いのに絵だとさらに狂気。
しかも、戦い方がただのドッカンじゃない。
爆発を「攻撃」だけじゃなく、「加速」「間合い管理」「格闘の威力ブースト」みたいに使いこなすタイプで、デンジやサムライソードより練度が高い、って評もあるくらい。
ここが最高にワクワクするポイントで、レゼ篇のアクションって、毎ページ「次は何をやる!?」の発明合戦なんですよ。
爆発=派手、で終わらず、爆発=戦術に落とし込んでくる。しかもそれを“かわいい顔の女の子”がやるから、ギャップで脳が焼ける。
レゼ篇の本題は“選ばなかった未来”で、結末が胸をえぐる

レゼ篇が伝説扱いされるのって、結局ここです。
レゼはデンジに接近し、心臓を奪おうとし、デンジを瀕死に追い込む。でも最終局面でデンジに敗北し、今度はデンジの方から駆け落ちを提案されて心が揺れる。
……ここ、最悪にロマンチックで、最悪に残酷。
「今さら?」って思うのに、デンジの“遅れてきた本気”が刺さるし、レゼの“揺れ”も本物に見える。読者としては「行け!今度こそ行け!」って心が叫ぶ。
でも、レゼはそこで終わらない。
マキマと天使の悪魔に殺されるという結末が待っている。
この瞬間、レゼは単なる敵ヒロインじゃなくなるんです。
“任務”と“自由”の間で揺れた少女が、自由に手を伸ばしかけた瞬間に、世界のルール(マキマ)に回収される。デンジの恋は爆発して、燃え尽きる前に握り潰される。
そしてさらにえぐいのが、その後。
レゼは公安対魔特異5課の一員として、記憶を書き換えられた形で再登場する。
“戻ってきた!”という希望すら、別の絶望の形で提示される。レゼ篇が読後ずっと残るのは、この「救いが見えた瞬間に、救いの形ごと壊される」感覚のせいだと思います。
レゼは、かわいい。強い。怖い。切ない。
でも一番の魅力は、デンジに「普通の未来」を想像させて、読者にも同じ夢を見せたうえで、その夢が叶わない世界の残酷さを叩きつけてくるところ。
もし今、劇場版に備えて“もう一回レゼ篇の温度を上げたい”なら、読み返すポイントはこれです。
- 電話ボックスの出会いの表情
- 「二道」という場所の空気
- 駆け落ち提案のタイミングの残酷さ
- そしてラストの“間に合わなさ”
まとめ:レゼは“甘い夢”をくれるのに、“現実”で殴ってくる

レゼの魅力を一言で言うなら、「デンジ(と読者)に、いちばん見たい夢を見せてから、いちばん痛い現実を置いていく」こと。
だから短い登場でも、読後にずっと残る。恋のときめきも、怖さも、切なさも、全部ひっくるめて“チェンソーマンらしさ”を濃縮したキャラなんですよね。
もしあなたが今、「レゼってそんなに良かったっけ?」と思ってるなら、もう一回レゼ篇を読み返してみてください。たぶん、前より刺さります。あの笑顔の“温度”が変わって見えるはず。

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